
和モダンなリビングに憧れて家具や雑貨を集めてみたものの、なんだか「ごちゃついて見える」「思ったより垢抜けない」と感じていませんか。
実は和モダンのリビングは、足し算ではなく引き算と余白の設計でほとんどが決まります。
この記事では、お部屋づくりを楽しみたい方に向けて、ローテーブルやラグといった主役選びから、座まわり・照明・グリーン・収納まで、置くだけで世界観が整う組み立て方を順番にご紹介します。
賃貸でも工事不要で取り入れられるアイテム中心なので、安心して読み進めてみてください。
和モダンと聞くと、障子や格子(=細い木を組んだ和の建具のこと)で全面を作り込むイメージを持つ方が多いかもしれません。
けれど現代の住まい、とくに賃貸マンションのリビングでは、主役を3〜5点に絞るほうが断然うまくまとまります。
インテリアコーディネーターの視点では、和モダンの肝は「直線基調」と「余白」です。
すっきりした木調・直線のフォルムを軸に選ぶと、それだけで空間が引き締まり、写真映えにも直結しやすくなります。
逆に物を増やしすぎると、せっかくの落ち着きが薄れてしまいます。
まずは床まわり・座まわり・光・緑の4カテゴリーで、それぞれ1〜2点ずつ。
この発想で選んでいくと、失敗がぐっと減ります。
リビングの印象は、視線が集まる床まわりの主役でほぼ決まります。
最初に据えたいのは、低い目線をつくるローテーブルです。
橋渡しとして、まずは扱いやすい一台から。
折りたたみ式なので、来客時だけ広げて普段は壁際に立てかける、といった使い方ができます。
工具いらずで届いてすぐ使えるのも、賃貸暮らしには嬉しいところです。

そのテーブルの足元に敷きたいのが、和の質感を一気に高めてくれるい草のラグです。
い草ならではの香りと、ごろ寝もできるふっくらした厚み。
撥水・防臭加工で、飲み物をこぼしやすいリビングでも気兼ねなく使えます。
フローリングの上にこれを一枚敷くだけで、和モダンの土台が整います。
和モダンの心地よさは、ソファよりも低く座る暮らしにあります。
床に近い目線は、それだけで空間を広く、落ち着いて見せてくれます。
ここでまず取り入れたいのが座椅子です。
畳でも床でもしっくり馴染む、シンプルな佇まい。
背もたれに身をあずけて、茶を一服するような時間が似合います。

来客用や、ふらりと床に腰を下ろしたいときに重宝するのが円座クッションです。
天然素材を手編みで仕上げた風合いが、和の空間にすっと溶け込みます。
使わないときは重ねておけるので、収納にも困りません。
昼と夜で表情が変わるのが、和モダンリビングの楽しいところです。
夜は天井の照明を落とし、低い位置のやわらかな灯りを足してみてください。
光源が目線より下にあるだけで、空間にぐっと奥行きが生まれます。
梅の花をかたどった円形のテーブルランプで、やや黄味のある落ち着いた光が灯ります。
明るさは無段階で調整できるので、読書から間接照明(=空間を照らす補助的な灯りのこと)的な使い方まで幅広く対応します。

なお照明アイテムを選ぶ際は、PSE認証品を選び、設置場所まわりの安全もあわせて確認しておくと安心です。
すっきり整えた空間に、最後の一滴として加えたいのが緑と花器です。
ここを盛り込みすぎないのが、和モダンを上品に見せるコツと言えます。
まずは手入れ不要で一年中緑を保てる、盆栽風のフェイクグリーンから。
趣のある枝ぶりが、テレビ台や棚の上にちょっとした床の間のような風格を添えてくれます。
水やり不要なので、留守がちな方にも向いています。
季節を感じさせたいときは、桜の枝物を一本挿すだけでも印象が変わります。

枝物や生け花の受け皿として、存在感のある花器を一つ持っておくと重宝します。
無駄をそぎ落とした禅テイストのデザインで、花を生けても、空のまま置いてもオブジェとして成立します。
リビングの隅に一つあるだけで、空間の格が上がります。
和モダンの世界観を壊す最大の要因は、実は生活感とごちゃつきです。
リモコンや小物、配線まわりをいかに隠すかで、仕上がりの完成度が変わります。
細々したものは、天然素材のかごにまとめてしまうのがおすすめです。
竹を編み上げた六角形の小物入れで、二点組。
茶葉やお菓子の保管にも、リモコンの定位置にもなじみます。
素材の温もりが、隠す収納でありながらインテリアの一部になってくれます。
テレビまわりは線が増えがちなので、専用棚で縦に整理すると視界がすっきりします。
レコーダーやゲーム機を高さ調整しながら収められ、足元の散らかりを抑えられます。
直線的なフォルムが和モダンの基調とも好相性です。
和モダンのリビングづくりは、たくさん揃えることよりも、主役を絞って余白を残すことが近道です。
床まわり(テーブル・ラグ)で土台を作り、低い座まわりでくつろぎを足し、夜は光を落とし、最後にグリーンと花器を一滴。
そして生活感を収納で隠す。
この順番を意識するだけで、ちぐはぐになりにくく、写真映えする一室に近づきます。
なお、賃貸物件で取り付けや改装をともなう場合は、念のため家主や管理会社への確認を行ってください。
まずは気になった一点から、あなたのリビングに和の余白を取り入れてみてください。