
天井のシーリングライト1つだけだと、お部屋がどこかのっぺり見えてしまう。
和モダンにしたいけれど、ペンダントライトは種類が多くて何を基準に選べばいいのか分からない。
そんなふうに感じているインテリア好きの方は、少なくありません。
この記事では、和モダンのペンダントライト選びで押さえたい3つの視点と、その光が一番映える「下まわり」の整え方を、インテリアコーディネーターの視点も交えてご紹介します。
照明そのものだけでなく、光が落ちるテーブルや花器、背景の格子まで一緒に考えることで、お部屋の完成度はぐっと近づきます。
賃貸での注意点にも触れながら、置くだけで叶う和モダン化のヒントをまとめました。
ペンダントライト(=天井から吊り下げるタイプの照明)は、お部屋の「目線が集まる高さ」に光を置けるアイテムです。
天井に埋め込まれたシーリングライトが空間全体をフラットに照らすのに対し、吊り下げ型は光の濃淡を生み、和モダン特有の落ち着いた陰影をつくってくれます。
写真に撮ったときの印象が変わりやすいのも、この陰影があるからです。
和モダンらしさを左右するのは、まず光の色味です。
青白い昼光色よりも、やや黄色みのある電球色のほうが、木や和紙、陶器の質感とやわらかく馴染みます。
次に大切なのが、光を包むシェードの素材感。
和紙シェード(=和紙を張った笠)や木格子、乳白ガラスなど、光をほどよく拡散させる素材は、和モダンの世界観と相性が良い傾向があります。
ペンダントライトの多くは、天井の引掛シーリング(=照明用の差込口)があれば工具なしで付け替えられます。
ただし、配線をいじる工事が必要なタイプもあるため、賃貸物件の場合は家主の許可、民泊運営の場合は自治体・管理組合への確認を必ず行ってください。
電気を使う照明を選ぶ際は、PSE認証品をお選びいただき、設置場所の安全確認も忘れずに。
「天井に手を加えるのは難しい」という場合は、置き型のあかりを足して光の層をつくる方法もあります。
後半でご紹介します。
迷ったときは、次の3点を順番にチェックしてみてください。
この3つが揃うと、和モダンらしいしっとりした明かりに近づきます。

ペンダントライトは、それ単体よりも「何を照らすか」で印象が決まります。
ここからは、光が映える下まわりの整え方を具体的に見ていきましょう。
ペンダントライトの真下に来るのは、多くの場合ローテーブルです。
光が落ちる中心を、直線基調ですっきりした木調のテーブルにすると、和モダンの世界観がぐっとまとまります。
まず据えたいのが、空間の軸になる一台。
直線フォルムの収納付きローテーブルで、畳にも和モダンな洋室にも自然に溶け込みます。
天板下にすっきり収まる収納があるため、生活感を隠して写真映えしやすいのも魅力です。
ペンダントの明かりが斜めから当たると、陶器の釉薬や枝物のシルエットが浮かび上がります。
テーブルの上や脇に、光を受ける小さな主役を置いてみてください。
伝統ある景徳鎮風の陶器花瓶は、落ち着いたレトロな色合いが電球色の光と好相性。
低価格帯ながら存在感があり、最初の一点として取り入れやすいアイテムです。
少し趣を足したいときは、禅の風情を感じる花瓶もおすすめです。
素朴で味わい深い質感が、光のあたる面とかげる面でちがう表情を見せてくれます。
花を活けず、オブジェとして置くだけでも様になります。

高さの違いで奥行きを出したいなら、一輪挿しを並べる手もあります。
天然木をそのまま活かした柱型の一輪挿し二本組で、木肌が光を受けて温もりを感じさせます。
枝物を一本挿すだけで、テーブルまわりに立体感が生まれます。
緑や季節感をプラスしたい方には、フェイクグリーン(=造花の枝物)が手軽です。
桜の枝が咲き誇る造花飾りは、お手入れ不要で四季を問わず使えます。
光に透ける花びらのシルエットが、和の情緒を引き立ててくれます。
落ち着いた緑を一点添えるなら、松の盆栽風もよく馴染みます。
横張りの樹形が美しい黒松風の飾りで、黒い丸鉢が空間をきりっと締めます。
水やり不要で、棚や床の間にそのまま置けるのも扱いやすい点です。
和モダンの照明づくりで現場でよく語られるのが、 「一室一灯」より「多灯分散」 という考え方です。
天井のペンダントに加えて、低い位置に小さなあかりを足すと、光の高低差が生まれて空間に深みが出ます。
サイドに置く一灯としておすすめなのが、こちらです。
梅の花をかたどった円形のテーブルランプで、やや黄色みのあるやわらかな光が特長。
無段階の調光に対応し、夜のくつろぎ時間のムードづくりに向いています。
電気製品のため、PSE認証と設置場所の確認のうえお使いください。

火を使わずに揺らぎを楽しみたいときは、キャンドルスタンドにLEDキャンドルを合わせる方法もあります。
トラバーチン調(=石灰岩のような上品な石の質感)の円筒型スタンドで、置くだけで侘び寂びの趣が漂います。
素材そのものの陰影が、光を受けてやわらかな高級感を演出します。
仕上げに効いてくるのが、光が当たる「背景」です。
格子(=細い木を組んだ和の意匠)や簾を壁面に取り入れると、ペンダントの光が影の模様を落とし、写真の奥行きが一段と増します。
壁面のアクセントには、こちらが便利です。
木目調の格子パネルで、和の佇まいを保ちながら吸音性も備えています。
掛け軸まわりや壁面のポイント使いで、のっぺりしがちな白壁に表情を与えてくれます。
窓辺の光をやわらげたい方には、簾タイプもおすすめです。
軽量アルミ製の横型簾(=ブラインド状の窓装飾)で、簡単に設置できて光の量を細かく調節できます。
日中の自然光と夜のペンダントの光、どちらも美しく見せる下地として活躍します。
和モダンのペンダントライト選びは、「光の色」「シェードの素材」「取り付け方式」の3点を押さえることが出発点です。
そのうえで、光が落ちるテーブルや花器、背景の格子まで一緒に整えると、お部屋の完成度はぐっと近づきます。
天井に手を加えにくい賃貸の場合は、置き型のあかりを足す多灯づかいから始めてみてください。
まずは光の主役を決め、その下まわりを「すっきりした木調・直線基調」でそろえること。
そこから始めれば、和モダンの世界観は再現しやすくなります。