
和モダンの空気感をつくるうえで、ペンダントライト(=天井から吊るす照明)は最も影響力の大きい一点と言えます。
とはいえ、和紙・木格子・ガラスと素材も多彩で、形やサイズ、光の色味まで考えると「どれが正解なのか」が見えにくいもの。
このページでは、和モダンに似合うペンダントライトの選び方と、ライトの魅力を引き立てる周辺の和モダンアイテムを、インテリアコーディネーターの視点でまとめました。
お部屋づくりを楽しみたい方も、写真映えを意識したい民泊オーナーの方も、最後まで読めば「光と空間のセット感」がぐっと描きやすくなるはずです。
ペンダントライトは床から離れた目線より上の位置に存在するため、お部屋の第一印象を決める力が非常に強いアイテムです。
選び方の軸を最初に整理しておくと、後悔のない一灯にたどり着きやすくなります。
和モダンと相性が良い素材は、大きく分けて「和紙」「木格子」「ガラス」「竹編み」の4系統。
和紙シェードは光がふんわり拡散してやわらかい陰影を生み、木格子は壁や天井に幾何学模様の影を落として表情をつくります。
ガラスや陶器系のシェードは現代的なミニマル和に寄せたいときに重宝し、竹編みは古民家風や旅館の一室のような佇まいに近づきます。
色温度の数値で言うと2700K〜3000K前後の電球色(ややオレンジ寄りの暖かい光)が、和モダンには最も馴染みやすい色味です。
蛍光灯のような白い光だと畳・木材・和紙の風合いが冷たく見えてしまうため、リビングや寝室のメイン照明は迷ったら電球色を基準に選んでみてください。
ダイニング上には横長や複数連結タイプ、リビング中央には大ぶりの丸型や八角型、寝室や玄関には小ぶりの行灯(=和紙や木枠で囲んだ伝統的な照明)風がしっくりきます。
天井高が2.4m前後の一般的なお部屋では、コードの長さ調整(=アジャスタブル機能)が付いたモデルだと設置場所を選びません。
実はペンダントライト一灯だけでは、和モダンの「陰影」は完成しにくいもの。
床置きのフロアランプや、サイドテーブルに置く卓上照明を組み合わせることで、写真映えにも直結しやすくなります。
そんなレイヤリングの相棒として取り入れたいのが、こちらの円形LEDライト。
梅の花をモチーフにした円形デザインで、無段階の調光に対応。
ベッドサイドや床の間に置けば、メインのペンダントライトとは違う高さ・違う光量で柔らかな第二の光源を担ってくれます。

電気を扱う商材は、PSE認証品をお選びいただき、設置場所の安全確認をおすすめします。
電球の光に加えて、ロウソクのようなゆらぎのある光源を一点忍ばせると、和モダンの趣はぐっと深まります。
トラバーチン調の質感が美しい円筒型のキャンドルスタンドで、侘び寂びの空気とミニマルなフォルムが共存している一品。
ダイニングテーブルの隅、玄関の靴箱の上、ベッドサイドなど、置く場所を選ばないのも嬉しいところです。
照明の魅力は、それ単体ではなく周囲の質感との対比でぐっと引き立ちます。
壁・床・卓上を「和モダン素材」でまとめてあげると、ライトの存在感が一段引き上がるという仕掛けです。
無地の白壁に和モダンライトを吊るすだけでも整いますが、背景に木格子や和柄のテクスチャを1枚加えると一気に「設え感」が出ます。
木目調の格子状壁面パネルで、吸音性も兼ね備えた一枚。
掛け軸の代わりに飾る使い方もでき、ペンダントライトが落とす光の陰影と格子のラインが重なって、写真映えする壁面が完成します。

日中の自然光が強すぎると、ペンダントライトの灯りが負けてしまうことも。
和モダンに馴染むアルミ製の横型の簾(すだれ)で、光量を自在に調整できます。
すっきりした直線基調のフォルムが和モダンと相性が良く、窓辺に取り入れるだけで「障子のような柔らかな採光」に近づきます。
ペンダントライトの真下や近くに、緑のオブジェを置くと光と影のコントラストが生まれます。
円窓と松の盆景を組み合わせた、フェイクグリーンの卓上飾り。
電球色のペンダントライトの光が黒い円窓に反射し、夜の床の間のような静けさを演出します。

もう少し背の高い盆栽も床に直接置くと、縦の重なりが生まれて空間に奥行きが出ます。
五段に枝ぶりを仕立てた人工の松で、手入れ不要なのに本物のような存在感。
ペンダントライト下のローテーブル横にさりげなく置くと、和の世界観が一段深まります。
ライト本体を選んだら、その光の真下に来る家具の質感も意識してみてください。
天板の木目・座具の素材・床のクッション類が揃うと、写真撮影のときに主役のライトがぐっと際立つようになります。
太めの脚で安定感のある和風モダン仕様のローテーブル。
足元を広く使えるので、来客時にお茶やお酒を楽しむ時間も心地よく過ごせます。

背もたれ付きで、畳や床に直接座る暮らしに馴染む座椅子。
ペンダントライトの真下で読書や晩酌をするとき、長時間でも体が楽な姿勢を保ちやすくなります。
そして、その隣にもう一席を加えたいときに頼れるのが円座クッション。
伝統的な手編みで仕上げた天然素材の円座で、置くだけで茶室のような静けさを演出。
ペンダントライトの暖色光と天然素材の質感が重なり、写真の中でも温度感のある一枚に仕上がります。
光・素材ときたら、最後は香りで五感に訴える設えにしてみてください。
職人の手仕事による陶器製の花びねり線香立てセット。
ペンダントライトを点けた静かな夜に一筋の香りを灯せば、禅インテリアの空気が一気に立ち上がります。
最後に、お部屋のシーン別に「ペンダントライトをどう活かすか」のヒントをまとめてみました。
賃貸物件でペンダントライト本体の交換を伴う場合は、家主の許可を、民泊運営の場合は自治体や管理組合への確認を必ず行ってください。
工事不要の置き型ライト・卓上ライトを併用すれば、賃貸でも和モダンの陰影をしっかり楽しめます。
和モダンのペンダントライトは、シェードの素材・光の色味・形状の3軸で選ぶのが基本。
そのうえで、壁面の格子パネルや床の間の盆景、ローテーブル・座椅子・円座といった周辺アイテムを揃えてあげると、ライト一灯が見違える存在感を放ちはじめます。
「置くだけ・吊るすだけ」で写真映えに直結する和モダン空間は、決して特別な施工がなくても再現可能なもの。
今回紹介した10点を参考に、あなたのお部屋にぴったりの「光のあるくらし」を組み立ててみてください。